そして、時代は流れて令和の今、朝ドラではギャルの見た目だけでなく、彼女たちの考え方にもスポットライトが当たっています。それはたとえば、「すごくポジティブ」「他人の目を気にせず、自分の《好き》を全力で貫く」「今を思いっきり楽しむ」……、あらら、これって私じゃん。(笑)

『おむすび』では、阪神・淡路大震災が物語の重要な要素として描かれ、東日本大震災についての描写もあります。多くの方がつらい思いをされ、思い出したくない方もいらっしゃるなかで、どう伝えればいいのか。悩みはつきませんが、私はギャルパワーをポジティブに生かすことができたらと思って演じてきました。

「ギャルってなーんにも考えてなさそう」と言う方もいますが、それは違う。たとえば、ギャルは何かにつけて「ウケる」と口にしますよね。すごく幸せなときはもちろん、どん底でお先真っ暗というときも「マジでウケるんだけど」と言う。

最悪な状況を前に、つらい、どうしようと沈み込んでしまいそうな自分、それをちょっと引いて見て「ウケ」に変える。それがギャルなんです。そして、「マジウケる」と口にして自分の背中を押し、なんとかなるよ、と前に進もうとする。これぞギャルのポジティブパワーです。

『おむすび』はこれからまだまだ波瀾含みの展開が続きますが、最後まで《伝説のギャル》を見守っていただけたらうれしいです。