「老けたね」と言うことは年齢差別になる

現役を引退した60代の人を見て「あの人歳とったね」「老けたね」などと、無意識に口にしていませんか。

外見で他人を評価・判断したり、身体的特徴や容貌で人を差別したりすることは「ルッキズム」です。

「歳とったね」「老けたね」という言い方も、習慣的に口にする方が多いのですが、これは身体差別・年齢差別の一部です。

老いに関しては、ハラスメントという概念が遅れていると言えるでしょう。

女性たちが、ハラスメントや男社会の女性差別に対して声を上げられなかった、あるいは上げても届かなかった状況に似ています。

確かに年齢を重ねると、体力や速度感、情報のアップデートについては若い世代に遅れてしまうことがあります。

 

60代からの知力の保ち方』(著:齋藤孝/KADOKAWA)