意外だった、教授の反応

そして2019年に私は第一子を出産しました。

大学院在学中の妊娠・出産だったので、新生児を横に寝かせて卒業論文を書いたり、半年間休学して息子が幼いうちに大学に復帰したりと、なかなか大変でした。

妊娠がわかり、出産・育児のために大学院を半年休学することにしたのですが、それにより卒業論文を提出するタイミングを当初予定していた時期よりも半年ずらすことになりました。

ですので、その旨を担当教授に報告したのですが、その反応はちょっと意外なものでした。

日本だと在学中の予想外の妊娠は素直に喜ばれることは少ないかと思いますが、実際に私が報告した大学の関係者たちはまったく冷たい反応ではなかったのです。

むしろ、新しい命を宿したことを皆素直に「おめでとう!」と喜んでくれたのです。

学業ももちろん大切だけれども、人生にとって何が大切なことなのか。その優先順位の付け方は日本とは違うのかもしれないと感じた瞬間でした。

 

私が決める、私の幸せ』(著:大畑典子/ワニブックス)