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塩の役割は、野菜に含まれる乳酸菌が住みやすい環境をつくること。ですから、塩で発酵させた味噌やしょうゆ、漬物にも、乳酸菌がたっぷり含まれます。

また、塩に漬けることで野菜の水分が抜け、腐敗菌の増殖を抑制する効果も。野菜をそのまま保存するよりも発酵食にしたほうが日持ちするのは、そのためです。

発酵野菜を食べるときには、発酵か腐敗かを見極めることが肝心。どちらも微生物の働きによるものですが、人体に有益なのが発酵、有害なのが腐敗です。カビが生えたり腐ったようなニオイがしはじめたら、腐敗が進んでいるサイン。

腐敗の原因は空気と水ですから、この2つに触れないようにするのがポイントです。保存する際は空気をしっかり抜き、水分が混ざらないようにしましょう。カビが生えてしまったら、その部分は取り除き、加熱をして早めに食べてしまうこと。

発酵野菜は、食材や漬け方にもよりますが、数週間から半年近くまで、かなり長期間保存可能です。使いきれない野菜は冷蔵庫に放置せず「発酵野菜」にしてしまえば、無駄になりません。