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冷えや便秘に悩む人は、腸内環境に原因があるのかもしれません。腸を整えるのに一役買うという発酵食品を、毎日飽きずに食べるには――。残り野菜で簡単にできる「発酵野菜」のつくり方とアレンジレシピを紹介します(構成:島田ゆかり)

うまみアップで食べやすく

私たちが毎日のように使っている味噌やしょうゆ、酒、みりんなどはすべて、大豆や米に塩やこうじなどを加えて発酵させた発酵調味料。これらを使ってつくるのが「発酵野菜」です。

発酵食の魅力は、発酵する過程でアミノ酸がつくられ、うまみが増すこと。また、微生物が食材の細胞を分解するため、消化しやすくなります。さらに、野菜は発酵するとかさが減るので一度に食べられる量が増え、食物繊維やビタミン、ミネラルなど、野菜ならではの栄養もたっぷり摂れるのがメリットです。

そして何より、食材に含まれる微生物が腸内細菌のエサとなって腸内環境を整えるため、便秘の改善や免疫力の向上などが期待できます。

私は子どもの頃から食卓に発酵食が並ぶ家庭で育ちました。実際、風邪をひいたことがほとんどなく、冷えも便秘もありません。一方、外食が続いたり旅行に出たりして食事が変わると、不調を感じることがあり、改めて発酵食の力を感じます。

毎日の食卓に欠かせない発酵野菜のつくり方は、実はとても簡単です。素材の重さを量り、その2%の塩でもんで漬けるだけ。野菜100gなら2gの塩を加え、ビニール袋に入れてもみ込み、置いておけば発酵野菜のできあがりです。