「次に会えるのは3年後」と聞いて高尾は…
でもここで吉原のしきたりが発動。
1回目は顔合わせだけ。煙管に一服付けてもらってその日は終わり。高尾が営業トークで次はいつ?と尋ねると、久蔵は泣きながら正体を明かし、次に会えるのはまた3年後と告白します。
すると高尾は「なんだ貧乏人かい」とバカにした…のではなく、感動しました。
自分を3年も思い続けてくれたことが何より嬉しい。そんなあなたなら、何があっても私を大切にしてくれるだろう。来年の3月15日に年季が明ける(抱え主への借金がなくなる)ので、その暁には女房にしてほしい、などと切り出します。
ビックリ仰天した久蔵。喜んで結婚の約束をします。
しかし久蔵からこの話を聞いた店の者は誰も信じません。そりゃあ、おまえ、とっとと帰って貰うための花魁の方便だよと。