あさぎ色が「かめのぞき」と呼ばれたワケ
先ほど“早染め”と書きました。藍玉を入れたカメにじっくり浸すと糸や布は深い藍色になるし、ささっと浸すと水色、あさぎ色(浅黄色。浅葱色とも)になる。
我々シロウトはそう理解します。どうもそれは誤った認識らしいのですが、染めるときにはカメをのぞくだけ、というあたりからあさぎ色を「かめのぞき」と呼んだ。これが『紺屋高尾』のオチに直結します。
高尾が紺屋で染めの作業に勤しんでいる、と聞いて、物見高い江戸っ子たちが押し寄せます。すると高尾はカメに跨がり、下を向いて一心不乱に仕事している。
これじゃあ花の顔ばせ(かんばせ。顔つきのこと)が拝めない。カメの液体に映る高尾の顔を見ようと、見物人はのぞき込んだ。ここから「かめのぞき」という優雅な名前ができました、と落とすのです。
バレ話(エッチな話)にもできます。瓶に跨った高尾の陰部が水面に映ってはいないかと、バカな江戸っ子たちが瓶の中を覗いた…。それで「かめのぞき」。
ちなみにあさぎ色というのは「野暮な色」というイメージもありました。参勤交代で地方から出てきた武士は着物の裏地に流行遅れのあさぎ色をもちいたから、ともいいます。
でもそれじゃあ、あさぎ色の装束を着けた赤穂浪士や新選組の立場がないじゃないか。あ、そういえば東大のスクールカラーも「淡青」、あさぎ色に近いんだっけ・・・。
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