人の心の栓抜きみたいに
島袋 沖縄からの移民の方がたくさん住んでるブラジルでの公演で島唄をやって、逆にマルシャ(サンバの原型)のリズムからエネルギーをもらったり。3人でいると、いろんな新しいことに出会えて、自ずと今やるべきことが見えてくる。これからも先のことは決めないで、自然の流れに委ねていきたいね。
比嘉 それしかないでしょ。今年は、3月に大阪城ホールと日本武道館で開催するBEGIN 35周年記念公演「さにしゃんサンゴSHOW!!」を皮切りに、ライブを中心とした感謝の年にしたいと意気込んでる。
上地 石垣島の方言で「嬉しい」を意味する「さにしゃん」と銘打ったからには、会場中で歌って踊ってどんちゃん騒ぎだね。
比嘉 せっかく歌うなら人の役に立ちたいっていうのがあって。たとえば近頃の若い人は、「どっかに出かける意味ってあんの?」とか言う。それに対して僕らはうまく答えられない。何が正解なのかわからないけど、とりあえずマルシャのリズムで踊ったら靴底減るぜって、つまり生きる喜びを伝えたいんだよ。
島袋 BEGINは人の心の栓抜きみたいな存在でありたいと、いつも話してる。
比嘉 世界中のみんなが僕らの音楽を、喜びを分かち合うための道具にして、笑顔になってくれたら最高だよね。