右からBEGINの島袋優さん、比嘉栄昇さん、上地等さん(撮影:木村直軌)
1990年にデビュー曲「恋しくて」が大ヒット。その後も「涙そうそう」「島人(しまんちゅ)ぬ宝」「笑顔のまんま」「海の声」など、沖縄の魂を感じさせる楽曲を作り続けてきたBEGIN。石垣島の小学校の同級生3人で結成されたバンドは、3月21日にデビュー35周年を迎える(構成:丸山あかね 撮影:木村直軌)

前編よりつづく

島唄は日本の誇り

島袋 当初はサポートメンバーがついて、大きなホールでコンサートを開催してたけど、だんだん集客できなくなっていって、「ですよね……」って感じだった。

上地 悲愴感はなかったよね。

比嘉 事務所の人に悪いなって気持ちはあったけど、小さなライブハウスで歌うようになってからのほうが楽しかった。3人で車に乗って全国を回りながら、コレコレ、この牧歌的な感じを求めてたんだよって。

島袋 「涙そうそう」の作曲を手掛けたりしつつ、ライブ活動は淡々と続けてたけど、潮目が変わったのは2000年。『ビギンの島唄 オモトタケオ』というアルバムを出したのがきっかけだった。反響がすごくて。

上地 沖縄と日本本土の距離感が縮まったのを感じて嬉しかったな。