「当道座」には「座頭」の官も

「当道座」というのは目の不自由な人の互助組織です。

盲人の地位向上や生業の安定に貢献し、琵琶、平曲、箏曲、鍼灸、按摩などの技能を師匠から弟子へ伝える教育機関でもありました。

上から順に、検校、別当、勾当、座頭の官を置き、その内訳は16階と73刻みの位階で構成されたといいますが、実際に意味があったのは、あくまで検校以下の4官でしょう。上流貴族の久我家の庇護を受けています。

子母沢寛原作の「座頭市」はフィクションですが、こう見ていくと、よく考えられた名であることが分かります。