遊女の平均寿命「22.7歳」
西山松之助(1912~2012)という近世史研究者がいらっしゃいます。東京教育大学の名誉教授です。
この方の調査によると、浄閑寺には過去帳が現存し、そこに記された遊女とおぼしき人名は、寛保3年(1743年)から江戸時代の終焉までの125年のあいだで、1940人にのぼるそうです。
驚くべきは享年で、彼女たちの平均寿命は「22.7歳」。生理が来ればすぐに客を取らされ、23歳まで吉原でずっと仕事をし続けて亡くなっていく。
原因は梅毒、それに他の感染症などでしょうが、大変に苛酷です。