様々な分野で歴史に名を残している当道座の人々

最後に米山検校(1702~1772)。

貧農の生まれで、ほぼ無一文で江戸へ出てきたのですが、奥医師であった石坂家の門前で行き倒れてしまいます。ところが運良く石坂家に救われ、鍼の修業を積むことができました。

やがて鍼医師として大成し、後進の指導にも熱心に取り組みました。また利殖の才にすぐれ、冨を蓄積しました。彼はこの冨を用いて、飢饉の時に積極的に民の救護に従事しています。

米山検校は、1769年(明和6年)に旗本男谷家の株を買いました。そのため、彼の子は100石取りの旗本になりました。幕末の剣豪・男谷信友は検校の孫、勝海舟は曾孫に当たるそうです。

八橋検校、杉山検校については、ドラマの最後に流れる「べらぼう紀行」でも紹介されていましたが、当道座の人々は様々な分野で歴史に名を残しているのです。

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大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)〜

【放送予定】2025年1月~

【作】森下佳子

【主演】横浜流星(蔦屋重三郎 役)

【制作統括】藤並英樹 【プロデューサー】石村将太、松田恭典 【演出】大原 拓、深川貴志

【放送予定】[総合]日曜 午後8時00分 / 再放送 翌週土曜 午後1時05分[BS・BSP4K]日曜 午後6時00分 [BSP4K]日曜 午後0時15分