忙しくても自炊、薬膳を身近に感じて
さとこは38歳で、私も同じ年。私は35ぐらいから、無理をしてしまうとそのひずみが如実に体に出てしまうようになりました。女性ならではの体調の変化も出てきます。
健やかに過ごすために、どんなに忙しくても自分の家でご飯を作って食べることは、心がけています。時間がなくてお腹を満たすだけのような食事を買ってパパッと食べていた時期もありました。そうすると、肌が荒れたり、おなかの調子が悪くなったり。食べることが面倒くさくなってどんどん元気もなくなって負のスパイラルに入ってしまう。20代前半で体調を壊してからは野菜を多めにしたり、納豆を毎日食べたり、食事に気をつかうようにしています。この作品に携わってからは、「食って大事だな」ってしみじみ思うようになりました。
私は火鍋が好きで薬膳料理のお店にも行くんですが、薬膳について漠然としたイメージしかありませんでした。ちょっと難しいスパイスとか手に入らない材料を使うイメージ。でも、原作を読ませていただいて、身近な食材を使って薬膳を生活に取り入れられると知りました。撮影中に家で季節の野菜を食べているときに「これも薬膳かな」と感じています。
さとこって、食事の時間を堪能するんです。テレビを見ながら食べたり、何かをしながら食事っていうのを絶対にしない。きっと「これはレンコンが入っているな」とか思いながら食べている。私自身は、「よくないな」って思いながらも、台本を読みながら食事をしてしまうんです。たまに「はっ」となって、テレビを消したり、ランチョンマットを敷いてみたりしますけど。さとこのように、一つ一つの食材をかみしめながら食べる感覚は、持っておきたいです。