<婦人公論ヒストリー>習いごとで世界が広がって
前回、今回と、皆さんがさまざまな習いごとに打ち込む様子をお伝えしてきました。
過去を振り返ると、『婦人公論』でも、「習いごと」を取り上げた記事が散見されます。1980年8月号の特集「いま、女が楽しく生きるには」には「変りダネ女の趣味クラブ22の内容」という記事が。
自分で作った盃でお酒を飲む「愚意飲み会」、団地に住む主婦が集まって作った「人形劇団『こぶた座』」、動く紙工作を作る「10円工作会」など、ユニークな集団が勢揃いです。

「日本女性釣りの会」は釣りだけではない楽しみがあります。
〈海を見ているとあまり物事にこだわらなくなる。/参加した日の食卓はもちろん自分で釣った魚となるのだが、近所の人に分けてあげたりして喜ばれている。釣り談義も楽しい一時でもある。子供のことから、井戸端会議になることもしばしば。でも、釣りを通じての連帯感はとても強い〉
全国に460人ものメンバーがいる「日本女子アマチュア無線クラブ」は、1週間に1度、会員が無線で交信しているとか。
〈家にいる主婦にとっては、世界が広くなっていいですね。季節の便りも逸早く知り、もう春だなー、夏もそこまできているんだわ、と生活にも潤いが出来ます。/娘もやっているので、母と子で楽しく空に向って声を出しています〉
今回のアンケートでも、「習いごとをしてよかったこと」の第1位は、「友だちができた/友情が深まった」こと。今も昔も同好の士は得難いもののようです。