<牢内役人>は受刑者から選ばれる

あらためて、今回も『べらぼう』で平賀源内が命を落とした<江戸の牢屋>について解説をしたいと思います。

まず、当時の牢には12名の牢内役人が置かれていました。

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この役人は牢屋に入っている受刑者から選ばれます。

牢内役人の筆頭、名主(なぬし。牢名主とも)は牢屋奉行の石出帯刀(役職と名前を世襲する)と町奉行所担当与力によって選ばれました。

なお、犯罪者を警察や司法の末端として取り込むというやり方は、平安時代から見ることができます。