(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
人間関係や生き方・働き方などに、悩みや不安を抱えて生きている人は多いことでしょう。産婦人科医の高尾美穂さんは、長年さまざまな患者の心と体に向き合ってきた経験から、「ひとりひとりが自分の人生をよりよく生きられるヒント」をアドバイスしています。今回は、そんな高尾さんの著書『人生たいていのことはどうにかなる あなたをご機嫌にする78の言葉』から一部を抜粋しお届けします。

移り変わる空を眺めながら思うこと

私は空を眺めるのが好きです。あるとき、なぜ空を眺めるのが好きなのかと考えてみました。

昼の空と夜の空、どちらが好きかというと、夜の空のほうが好きです。夜の空といえば月ですが、月は毎日見え方が変わります。14日くらいのサイクルで新月から満月へ、そしてまた満月から新月へと変わっていきますよね。月の形も、太くなったり細くなったりして、少しずつ変わっていく。この様子が楽しいのです。

天気によっては雲に隠れて見えない日もありますから、たとえば3日見られないと、久しぶりに見る月はずいぶん変わっている。細かったのがラグビーボールぐらいになっていたりするのです。星も移り変わっていきます。夏の大三角や冬のオリオン座など、季節によって見える星が違います。

こう考えてみると、私は夜の空が「移り変わっていくものだから」好きなんだという理由にたどり着きました。