夫婦の休日には思いがけない効用も
この日はお互いに家事の分担からも外れ、もちろん昼食も夜の食事も、それぞれ自分ですませるのがルール。ゴミ出しはするそうですが、掃除も洗濯も翌日回し。
2人の暮らしなのですから、それで十分なのでしょう。もちろん、その日、先に出かけたほうから電話があって、
「○○にいる。いい店を見つけたから出てこないか」というような誘いもあるとか。
「外で待ちあわせすると、デートみたいでいいものよ」と奥さん。夫婦の休日には思いがけない効用もあるようです。
週休2日制にするかどうかはともかくとして、ときどき夫婦関係にも休日を設けるのは、意外なアイデアといえるかもしれませんね。
そういえば、フランスの小説家アントワーヌ・プレヴォは、「夫婦を結びつける絆が長く続くためには、その絆が弾性ゴムでできていなければならない」という言葉を残しています。
保坂隆さんの連載「人生を楽しむ ほどほど老後術」一覧
出典=『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』(著:保坂隆/中央公論新社)
保坂隆
保坂サイコオンコロジー・クリニック院長
1952年山梨県生まれ。慶應義塾大学医学部卒業後、同大学精神神経科入局。1990年より2年間、米国カリフォルニア大学へ留学。東海大学医学部教授(精神医学)、聖路加国際病院リエゾンセンター長・精神腫瘍科部長、聖路加国際大学臨床教授を経て、現職。また実際に仏門に入るなど仏教に造詣が深い。
著書に『精神科医が教える お金をかけない「老後の楽しみ方」』(PHP研究所)、『精神科医が教える 繊細な人の仕事・人間関係がうまくいく方法』(三笠書房)、『精神科医が教える すりへらない心のつくり方』(以上、大和書房)、『頭がいい人、悪い人の老後習慣』(朝日新聞出版)、『精神科医がたどりついた「孤独力」からのすすめ』(さくら舎)などがある。