「朝起きたばかりなのに疲れている」「会社や学校に行くのが憂鬱」といった体調不良に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。自律神経の名医・順天堂大学医学部の小林弘幸教授いわく、「自律神経を整えれば、自然に体調はよくなっていく」そうで――。そこで、小林教授の著書『毎日の体調がよくなる本 - ちょっとしたことだけど効果的な方法50』から一部引用・再編集し、〈おうちでできる、自律神経を整える健康法〉を当連載にてお届けします。今回のテーマは「ため息は遠慮しないでつく」です。
ため息は遠慮しないでつく
体内を一瞬で変える呼吸
長い間、末梢血管の血流量をきちんと調べるということはできませんでした。
近年、末梢血管の血流量を測ることができる機械が開発され、この機械を使うことで呼吸が体にどのような影響を及ぼすかが定量的にわかってきました。
私も導入していろいろ調べたところ、もっとも驚いたのは、呼吸を止めた瞬間に末梢血管の血流が悪くなることでした。
呼吸を止めると、見事と言っていいほどに末梢血管から血流が引いていくのです。
呼吸が健康に少なくない影響を与えることは経験的にわかっていましたが、呼吸が体の状態をこれほどまでに瞬時に変えるとは思っていませんでした。