どんな関係性であっても、トラブルを招く最たるものが、《アドバイス》(助言)だと私は考えています。相手はただ愚痴を言いたいだけなのに、ついついアドバイスをしてしまったことはありませんか?

アドバイスとは基本的に、「今のあなたはよくないから、こうしたら?」と相手の現状を否定する行為。たとえ善意からの優しい言葉であっても、否定されれば傷つき反撃したくなります。つまり、アドバイスとは攻撃的なコミュニケーションといえるのです。

相手にしてみれば、「自分のことを考え、よかれと思って言ってくれたのだろう」と思うからその場は黙って聞いている。けれど、そういうアドバイスが続くとモヤモヤが積もり積もって、あなたに会うのを控えようと思うかもしれません。

ですから、まず相手の話をきちんと聞いたうえで、「よく頑張ってるね」「それは誰でも悩むと思うよ」など現状を肯定する言葉をかけることが重要。「そっか」の一言でもいいのです。アドバイス癖に気をつけるだけで、対人トラブルの多くは回避できると思います。