蔦重と交流を

彼の作品は日本や中国の古典を基礎にしたもので、当時の知識人たちから高い評価を受けました。

たとえば藤原俊成の「夕されば 野辺の秋風 身にしみて 鶉鳴くなり 深草の里」を本歌として「ひとつとり ふたつとりては 焼いて食う 鶉なくなる 深草の里」とか。実にうまいですね。

彼は一人で詩作、歌作に打ち込むタイプではなく、友人たちみんなで盛り上がる“陽キャ”な文人だったようです。

安永5年(1776年)には、落合村(現新宿)周辺で観月会を、安永8年(1779年)には今度は高田馬場の茶屋「信濃屋」で70名余りを集め、5夜連続の大規模な観月会も催しています。

そんななかで蔦重らとの交流も盛んになっていったようで、安永9年には、黄表紙などの出版業を本格化させた蔦重を版元とし、『嘘言八百万八伝』を出版しました。

今後ドラマの筋により絡んでいくことになるであろう南畝については、これからも紹介する機会があると思いますので、今回は蔦重と知りあったところまで。

大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)〜

【放送予定】2025年1月~

【作】森下佳子

【主演】横浜流星(蔦屋重三郎 役)

【制作統括】藤並英樹 【プロデューサー】石村将太、松田恭典 【演出】大原 拓、深川貴志

【放送予定】[総合]日曜 午後8時00分 / 再放送 翌週土曜 午後1時05分[BS・BSP4K]日曜 午後6時00分 [BSP4K]日曜 午後0時15分