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「自律神経」研究の第一人者である順天堂大学の小林弘幸先生。自律神経にとってより良い環境を築くうえで、先生がベストと指摘するスポーツがズバリ「ゴルフ」です。先生いわく、健康はもちろん、美容においてもゴルフが良い影響を与えるそうですがーー。都内でエクササイズスタジオを運営しながら、多様な健康プログラムを開発する平井孝幸さんが探ります。

転倒=人生の分かれ道

平井:企業を対象にした健康サポート業務をする中で痛感するのが「高齢者の転倒→骨折→要介護」という流れの怖さです。

特に工場などで働いている高齢の従業員の方々が怪我をするとそういった事態になりかねないし、いかに安全に仕事をしてもらえるかが、より大きな課題になっています。

実際、60代後半から70代にかけては「たった1回の転倒」が人生を大きく変えることもありますよね。

小林:転倒は“老化の入り口”とも言われています。

一度転ぶことで骨折し、入院し、筋力が落ちて、動けなくなる。この負のスパイラルに陥ると、一気に生活の質が下がってしまいます。

特に高齢者の場合、「転倒=人生の分かれ道」と言っても過言ではない。

平井:ただ、転倒を予防しようと言っても、その予防につながりそうな筋トレやバランス運動を継続するのはなかなか難しいですよね。「楽しみながら転倒予防になる活動」があればよいのですが…。