「もう…咲いておりますよ。父上」

平蔵が自己紹介をしたのち、続けて政言が挨拶をしようとしますが、平蔵の父や吉原での振る舞いに興味を持った大田の勢いに気圧され、政言は口をつぐんでしまいます。

蔦重から「どうぞおそばに」と気遣いを受けるも、政言は「拙者はかような場は慣れぬし…」と及び腰。親の具合が気になると語った政言は、結局その場を去っていくのでした。

それからドラマ後半、佐野家の屋敷。

(『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』/(c)NHK)

見事に咲いた桜の前に老いた父・政豊を連れ出した政言は「今年も見事に咲きましたな」と伝えます。

対して満開となった目の前の桜を認識できず「ところで、佐野の桜はいつ咲くのだ?」と話した政豊。

政言は「もう…咲いておりますよ。父上」と笑顔で答えながらも、どこか寂しそうな表情を見せるのでした。