N高の場合……
通信制高校でも、公立の通信制高校の卒業率は非常に低くなります。一方、私立の通信制高校は卒業率が高く、N高はその中でも全日制の公立高校に近い卒業率を誇っています。
なにが違うのかというと、人の手が入るかどうかなのです。生徒が自分で勉強して課題を提出して、学校はそれを添削するだけ、というやりとりで学習意欲を継続するのはとても難しい。単純ですが、レポートの提出が遅れていたら、担任の先生から電話がかかってくる。これだけで卒業率はぐんと上がるのです。
N高の場合、さらに複数メンター制を導入して、生徒が先生に相談しやすい仕組みをつくっています。また、大学生など年齢の近いTA(ティーチング・アシスタント)もたくさんいます。希望する生徒には1.5ヶ月に1回を基準としてメンターとの1対1の面談を実施しています。さらには学校内で友だちがつくれるように、さまざまな支援活動を、数値目標を立てて実施しています。
通信制の学校と言っても、結局は人間関係をどうやってつくるかが、学習を継続して、ちゃんと卒業するためには重要なのです。