えなりかずきさんとの共演について

今回のオファー理由はまだ聞けていませんが、たぶんえなりさんと顔が似ているからだと思います。実際に昔よく「えなりさんに顔が似てる」って言われてたんですよ。

演技については、あまり「演じる」っていうのを考えなくてもいいですよ、と演出の方から言われたんですが、それでも位の高い方ではあるので、そこは意識しました。

常に凛としておく、というか。でもかしこまりすぎるとおかしくなっちゃうので…。

基本的に僕は38年間ずっと普通に生きてきたので、位の高い方のたたずまいというのは、どうしてもわからない部分もありました。

なので、とにかく“ひれふさない”ように…。普段、何かとひれふしちゃうんですが、立場的にそれじゃダメだなって。演じている間は、人に対してもやたらと“ありがとう”と感謝しないようにしていました。(笑)

あと廣年は、道廣に比べて弱いというか、おどおどしちゃう感じは常に意識しました。もちろん女性に翻弄されてしまうタイプ、というところも。

ドラマでは道廣から呼び出されて銃を向けられるシーンもありましたが、あれは実際に怖かった…。えなりさんの笑顔から出てくる特有の狂気を目の当たりにしたというか。演じながら、本当にこんな感じで呼び出されたらめちゃくちゃ震えるな、って思ってました。

(『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』/(c)NHK)

あと、えなりさんからは、 先日もごはんに誘っていただきました。

すごく優しい方で、話しやすくて。ベテランの方だし、僕もどこまで話しかけていいのかな、なんて思っているのに、全然許してくださる懐の広さがあって。『渡る世間は鬼ばかり』を小さなころから毎週見るような家で育ったので、なおさら嬉しかったです。