江戸のメディア王として、日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築いた人物“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の生涯を描く大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』。蝦夷地を巡って駆け引きの続く<幕府パート>のカギを握る松前家第八代当主・松前道廣(えなりかずき)の弟・廣年を演じるのがひょうろくさんです。バラエティ番組ではもっぱら“ドッキリ”のターゲットにされることが多かったひょうろくさん。大河ドラマ出演のオファーを受け、やはり最初は“ドッキリ”が頭に浮かんだそうですが――。(取材・文:婦人公論.jp編集部)
これはドッキリではないぞ、と確信できたキッカケ
出演オファーを頂いた時、ドッキリじゃないかってことは…やっぱり頭をよぎりましたよね。(笑)それこそスタジオに来るまでずっと怪しいと思ってました。
でもNHKに来たら、スタジオの中に渡辺謙さんがいらっしゃるわけですよ。
渡辺謙さんが僕を騙すために動くことは絶対にない。それで「これはドッキリではない」と確信できました。
逆にそこにいらっしゃったのが渡辺さんではなかったら、疑心暗鬼のままクランクアップを迎えていたかもしれません。(笑)
あとはスタッフさんが「これ、ドッキリかもよ」ってやたらと言ってくるわけです。それで、ああこれはドッキリじゃないな、って。(笑)
ただオファーが来たといっても、すごい出演者の方々ばかりだし、チラッと画面に一瞬映るくらいだろうな、でも出られるだけでも嬉しいな、なんて話をしてたら、セリフがちゃんとあるって聞いて。しかも面白い役を頂けたことが分かって、徐々に緊張が高まっていった覚えがあります。