「やりたいことをやるためには休みもしっかりとらなければいけないと気づいたんです」

封印していた夢をやっと叶えて

仕事だけでなくプライベートな部分でも、年齢を重ねたことが大いにプラスになっていると感じます。僕にとって大きかったのは、休息の大切さに気づけたこと。若い頃はスーパーワーカホリックで、自分の生活の優先度が低かったんです。

でも今は、たとえば世界有数の絵画を鑑賞することと日常の小さな幸せ、どちらの価値が高いかと聞かれたら、両方とも同じと思えるようになりました。

最近は健康にも気を使っています。若いときは寝るのがもったいなくて毎晩夜更かししていたのですが、最近はほどほどにしなければいけないな、と。スポーツジムに通って運動もしています。

こうした休息や日常生活の大切さをじわじわと実感するようになったのは、40代に入ってから。この年齢になると、人生が過ぎていくスピードを「40代、早っ!」と痛感し、おまけに先輩方の話を聞けば、ここからはさらに倍速で人生が進んでいくらしい、と。

それならゆっくりやっている場合じゃないなと、アクセルを踏み込んだんですよ。で、欲張って同時進行でいろいろな仕事に取り組むようにしたら、日々の密度は上がったけれど、そのぶん、体力的なしんどさも感じるようになって。

だからこそ、やりたいことをやるためには休みもしっかりとらなければいけないと気づいたんです。