「愛」と「欲望」の違い

ここで、「愛」と「欲望」の違いをきちんと理解しておきましょう。

愛とは、相手(対象)が相手らしく幸せになることを喜ぶ気持ちである。
欲望とは、相手(対象)がこちらの思い通りになることを強要する気持ちである。

拙著『「普通がいい」という病』(講談社現代新書)より

(写真提供:Photo AC)

ですから、自分を思い通りにしようと考えている限りは、およそ「自分を愛する」にたどり着けはしません。つまり、無条件でなければ、それは愛ではなく欲望なのです。

※本稿は、『「自分が嫌い」という病』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。

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