1992年吉本新喜劇に入団し33年。コメディアン、歌手、舞台など多才な活躍を続けている藤井隆さん。独特の空気感で時代を軽やかに駆け抜ける藤井さんは、日々どんなことを考えているのでしょうか。「人付き合い」「仕事」「生い立ち」など様々なお題に答える形式で綴った書き下ろしエッセイ集『マ・エノメーリ』(KADOKAWA)から、一部を抜粋して紹介します。
Q. 特によくお話しする芸人さんはいますか?
ココリコ田中直樹クン、田中マンです。
しょっちゅう会える訳ではないのですが、たまたま先週会って話しました。
その日、夕方急に思い立って連絡したら、すぐに折り返し返事をくれて田中マンの仕事が終わる時間とボクの散髪が終わる時間が同じぐらいで、会えることになりました。
ボクが散髪してる間、田中マンが仕事の合間にお店を探してプレゼンしてくれて、ボクに選ばせてくれました。田中マンが予約してくれて、散髪を終えてお店に着いたら田中マンが先に着いて待ってくれていました。
田中マンはそういう男なんです。
乾杯してずっと食べながら喋ってました。そこは田中マンの行きつけで大将のおまかせで料理が出てくるお店で、どんどん食べながら喋ってました。
行儀が悪いので堂々と書けないのですが、ボクは食べながら喋るのが上手と言いますか得意で、冷たいものは勿論、熱いものも割と平気で食べながら喋るのが上手なんですよ。なので、ボクは料理がたまることは無いのですが、田中マンの前には料理が少しずつたまってました。