仕事で行き詰まったりしてた頃、ふたりでまったく話さずただ飲んだだけの日もあった。むしろ思い返すとべつに色々話さなくてもわかってくれるしわかるのがマンだったから若い頃は近況報告が終われば黙ってたように憶えてる。

若い頃は不安や怒りを入り口に話しだすことも多く楽しい話題だけだったかというとそうでもなかったと思う。

解決できなかったことや、無理矢理飲み込んで終わったこともあったはずだけど、その日マンと話したり話さなかったりした夜の時間があったから、おかげさまで苦かった出来事は忘れられている。

そうだな、初めて外部の舞台に出た時も、初めてのコンサートもマンは観てくれて感想を話してくれたな。今もたまに当時の感想を話してくれる貴重な友達だな。

田中マンは『ココリコ田中×長沼毅 presents 図解 生き物が見ている世界』という動物図鑑を作っています。

「生き物たちの目には、世界はどのように見えているのだろうか」という疑問を明らかにしたイラスト図鑑で、ページをめくると色んな動物の見ている世界がイラストで再現されてて、とても興味深い一冊なんです。

地元の友達も含めて自慢の友達がいますが、図鑑を作った友達は田中マンだけです。

 

※本稿は、『マ・エノメーリ』(藤井隆:著/KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

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マ・エノメーリ(著:藤井隆/KADOKAWA)

藤井隆の「素」があふれたオール本人書き下ろし、初エッセイ集。唯一無二のコメディアンが「人付き合い」「仕事」「生い立ち」「得意不得意」「もしも」の話を本音で「前のめり」に語り尽くす。
なるべく「平等で清潔で楽しそう」なほうへ。全世代に読んでほしい、優しく背中を押してくれる珠玉の一冊。