●浮いとるカラス2羽、対、無に帰すライオン。おいら好きに剥いたワニすら狩る、と言う
<ういとるからすにわたいむにきすらいおんおいらすきにむいたわにすらかるという>
(愛知県・六百円・37歳)

 

 

《評》

不思議な作品だなあ、が最初の印象でした。でもちゃんと回文になっている。

強引に作られているように見えますが、動物をテーマにしている点は一貫しているので、破綻はしていない。

「おいら」は誰なんでしょう。やはりライオンのほうなんでしょうか。

 

【関連記事】
「ここで棚から和訳本…」作って読んで面白い。逆さに読んでも同じ音《回文》8歳から92歳の読者応募・416作から選ばれた、優秀作は
用意するのは紙とペンだけ。「出来事」と「思い」を日本語のリズムに乗せて《俵万智さんの短歌入門レッスン・基礎編》
『サラダ記念日』の俵万智が教える、思いが伝わる短歌のコツ。「出来事」と「思い」が基本構造《俵万智さんの短歌入門レッスン・実践編》