自分たちが主体になってイベントをやっていこう

セガさんから初音ミクの登場するゲームの企画を持ちかけられたのは、ソフトウェアの発売から間もない頃でした。それが結局『初音ミク - Project DIVA -』として2009年7月に発売されました。ゲームのキャラクターとして初音ミクらが登場し、ボーカロイド楽曲を歌って踊るリズムアクションゲームです。

その3DCGをステージで展開すればコンサートができる。透過式のスクリーンにミクの映像を投影することで、実際にミクがそこにいるような体感を得られる。それがコンサートの始まりでした。

『創作のミライ-「初音ミク」が北海道から生まれたわけ』(著:伊藤博之/中央公論新社)

最初に行ったライブイベントは「ミクフェス’09(夏)」というタイトルでしたが、それはゲームのためのプロモーション活動として、ゲームの販促費で運営されていました。その後も何度かライブイベントを行って、そのシリーズは2012年の「ミクの日大感謝祭」で最後になりました。

ただ、こうしたライブイベントを楽しみにしていた方がたくさんいらっしゃったので、継続していかなきゃいけないと考えました。これからは自分たちが主体になってイベントをやっていこう、と。