どこかの時点で腹をくくる必要がある
もう1つ注意したいことがあります。それは「流行は繰り返される」といわれていますが、それはある意味、真実ではないということです。
確かに、似たようなデザインが繰り返し登場するのがファッションの世界。でも当然ながらディテールもシルエットも違います。ちょっとした肩のラインとかスカート丈とか身幅など、それらと本物のヴィンテージとは明らかに違うのです。
だから「この服がまたはやったら着よう」と大事にとっておいても、いざそのときになると「なんだか違うなぁ」と感じることになるのです。そうすると着る気にならず、またもや「次の機会に」とたんすの肥やしになってしまうというわけです。
「やせて、着られるようにする!」と決意して、ダイエットに成功してお気に入りを再び着ることができる人はいます。でも「いつかは」という程度であれば、その日はやってこないと思っていいかもしれません。
そうしているうちにワードローブは新しく購入した服でいっぱいになり、どこに何があるのかわからなくなる。その結果、「同じような服をまた買ってしまった!」「服はたくさんあるのに、同じ服ばかり着てしまう」という状況になってしまうのは容易に想像できます。
大人の場合、どこかの時点で腹をくくる必要があると思うのです。よほど思い出のある服以外は、「服のコンディションは」「今でも着られる服なのか」「今の自分の体型に合っているか」を考慮して大整理してみることをおすすめします。
するとワードローブも気持ちもスッキリするし、「これからの自分に合う服を探してみよう」「今ある服を大事にしよう」という前向きな気持ちになる。私は自分の体験から、そのように確信しています。
※本稿は、『何歳からでも輝ける秘訣』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。
『何歳からでも輝ける秘訣』(著:藤原美智子/主婦の友社)
67歳になった藤原美智子が、40年以上に渡るヘアメイク人生で経験、実践してきた「女性として輝くための秘訣」を伝授する1冊。
大人のメイクの更新の仕方、グレイヘアにする?しない?の結論、ピンと伸びた姿勢の秘密、もう似合わない服の手放し方、スリムな体を維持する食事法などを語る。