子ども世代のITリテラシーを活かせる
しかし、親子終活なら、子ども世代の*ITリテラシーを活かして、これらのデジタル資産を適切に管理できます。
例えば、重要なパスワード情報の安全な引き継ぎ方法を検討したり、不要なサービスを解約したりできるほか、スマートフォンの顔認証でログインするサービスについても、代替となる認証方法を確認することで対応できます。
一方、負債面では、借入金の有無はもちろん、誰かの保証人になっているといったケースがあります。保証契約をしたことは意外に忘れられがちですが、主債務者が返済不能になった場合、保証人に請求がきて思い出すということが稀にあります。
こうした点も親だけではなく子どもが一緒になって調べることで「漏れ」を防止できるでしょう。
資産と負債の全体像把握は終活には欠かせないステップです。そうした情報をもとに、実態に合った相続税の試算ができることも大きな利点です。
*情報技術(IT)に関する知識や理解、そしてそれを適切に活用する能力のことを指します。
※本稿は、『モメない相続でお金も心もすっきり!親子終活』(あさ出版)の一部を再編集したものです。
『モメない相続でお金も心もすっきり!親子終活』(著:伊藤勝彦/あさ出版)
本書では、家族全員で協⼒し合いながら親の終活をスマートに進めるための5つのステップを提供。
遺産相続や遺言書作成、金銭面における不安を大きく軽減するだけなく、親⼦のコミュニケーションが円滑になり、家族の絆も強化されます。