体重はすぐに増減する
そもそも体重は、便秘が解消しただけでも、500グラムほど簡単に落ちます。
また、体から水分が抜けても、体重はすぐに動きます。
男性ならば、体重の60パーセントほどを水分が占めています。
体重が70 キログラムの男性であれば、42キログラム近くは水分の重さです。汗や排泄物などで体の中の水分が3パーセントほど減っただけで、1キログラム近い体重が減ります。
つまり、「1日で1キログラム減った、もしくは増えた」という素早い体重の変化は、体の水が抜けたり増えたりしただけと考えてまず間違いありません。
いずれにしても、体重計の数字は「見た目の変化」「脂肪の増減」とはイコールではないということは忘れないでいただけたらと思います。1キログラムぐらいの体重の増減は気にしない。昨日と比べて体重が1.5キログラム減っていたとしても、逆に増えていたとしても、それは脂肪が減ったり、増えたりしたわけではないからです。
そのことを心にとめておかないと、体重の増減ばかりに目を奪われ、体重をコントロールするはずが、体重に振り回されるようになってしまいます。
体重に振り回されるようになると、短期間で体重が5キログラムも減るような、欠食ダイエット、糖質制限ダイエットにどうしても目が向きます。
その結果として空腹に耐えられずにドカ食いをしてしまったり、きついダイエットがストレスとなって食べすぎてしまい、ダイエット前よりも太ってしまったりするのです。
また、一度「体重」に振り回されるようになると、頭の中はたえず、どうやって体重を減らすかでいっぱいになります。その結果、しばらくたつと、前に痛い目にあったにもかかわらず「1カ月で4キログラム減も夢じゃない」式のダイエットにハマり、そして、また失敗するということをくりかえしてしまうのです。
このくりかえしを続けていては、一生かかってもダイエットに成功することはできないでしょう。
体重計に乗って自分の体をチェックすることは大切ですが、「昨日よりも1キロ増えている」などと、その数字に一喜一憂するのは今日からやめましょう。
その時間も、考え方も、ダイエットをおこなう上で無駄でしかありません。