本当に目標にすべきことは2つだけ

体重に一喜一憂する考え方が、ダイエットには無駄でしかないという話をしました。このようなお話を講演会や大学の講義などですると、「でも、ダイエットには目標体重って欠かせないし、そもそも体重を確認しないと痩せたか、痩せていないかもわからないのでは?」と、おっしゃる方がいます。

確かに、ダイエットには体重のような目標が欠かせません。ただ、その目標は体重でなくていいのです。

体重のかわりに目標としていただきたいのが、「サイズ」と「体脂肪率」です。

まず、サイズについてお話ししましょう。サイズとは文字通り、お腹まわりや二の腕、太もも、ヒップなどの体の各パーツのサイズのことを指します。うれしいことに、脂肪は多くついているところから先に落ちていきます。

たとえば、大きなお尻で悩んでいる人はお尻の肉から落ちていきますし、ぱんぱんの太ももで悩んでいる人は太ももの肉から落ちていくのです。

日々、自分の体のサイズに敏感になり、サイズ感の確認をおこないましょう。

できたら毎日、できなければ数日おきにでも、全裸で全身鏡の前に立ち、ウエストが引き締まってきたか、お尻の肉がとれてきたか、脚が細くなってきたかをチェックするのです。スマホなどを使って全身写真を撮るのもよいでしょう。今の自分の体形を冷静に見られますし、写真を見比べることで日々の変化もよくわかります。

たとえ体重が減っていなくても、お腹が前より締まってきたことがわかれば、それ自体がダイエット成功のためのモチベーション、そして目安となるのです。

また、脂肪は多くついているところから落ちていきますが、脂肪が1キログラム消えれば、お腹まわりは1センチ近く必ず細くなります。

そこで、ウエストサイズを脂肪増減の目安とするのもよいでしょう。定期的にウエストを測るようにするのです。体重が減っていなくても、ウエストが少しでも細くなっていれば、順調に体が変わっていることがわかります。