「休んでから、元気に働く」という考え方

疲れたときは、キャリアブレイクという言葉を思い出してください。きっと、救いや癒しとなるに違いありません。

とはいっても、これを読んでいる人は、キャリアブレイクも今は難しい、と思っているかもしれません。

そこで、「心を休めながら働く」という第三の選択肢があります。これは、別の言い方をすると、「仕事で疲れ切ってから休む」のではなく、「休んでから、元気に働く」という考え方に変えることです。

全力を出し切ってからリフレッシュしようとしても、思ったようにリフレッシュができなかった場合、疲れを持ち越したまま翌週の仕事をしなければならず、効率もやる気も落ちてしまいかねません。

常に最初にくるのは「自分を大事にするセルフケア」であり、それが完了したら働く、ということです。

※本稿は『働く人の最高の休み方』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

 

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働く人の最高の休み方』(著:佐々木那津/青春出版社)

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