生活習慣が知らず知らずのうちに“熱に弱い体”を
食事と並んで重要なのが、日常の生活リズムや体の使い方です。特に次のような生活習慣が、知らず知らずのうちに“熱に弱い体”を作り出してしまいます。
■ 朝食抜きで「燃料切れ」に
朝食は体温を上げて代謝を促す“スイッチ”の役割を果たします。これを抜くと、体が省エネモードに入り、暑さへの抵抗力が落ちます。さらに、朝に水分やミネラルが補給されないことで、午前中の熱中症リスクが高まります。朝は食欲がない方でも、バナナやヨーグルト、具だくさんの味噌汁などを習慣化すると安心です。
■ 睡眠不足が「自律神経の乱れ」に
睡眠は体の修復と、日中に受けた熱ストレスのリセット時間。慢性的な寝不足は自律神経のバランスを崩し、発汗や血流のコントロールが効きにくくなります。特にエアコンを我慢するのは逆効果で、就寝時は26〜28℃を目安に冷房を使い、汗だくで寝ない工夫を。
■ 室内でもできる“熱に負けない体”をつくる運動習慣を
暑いからといって一日中冷房の効いた室内でじっとしていると、血流や汗腺の働きが衰え、体温調節機能が鈍くなってしまいます。だからこそ、室内での軽い運動が重要です。
おすすめは、朝の軽いストレッチやスクワット・かかとの上げ下げ運動。たった1〜2分でも、ふくらはぎのポンプ作用で血流が改善され、熱の循環が促されます。さらに、ラジオ体操や家事の合間の踏み台昇降なども効果的です。
冷房の効いた部屋で構わないので1日合計10分、体を動かすことが、“汗をかける体”を維持することに繋がり熱中症予防のベースになります。
特別なウェアも器具も不要。まずは「体を動かす習慣」から、熱に強い体をつくっていきましょう。