鈴木 それは生き方上手ですね。ストレスを溜めたり嫌な気持ちになったりすることを上手に回避して、ラクな気持ちで生きられているわけじゃないですか。それに、まわりにも嫌な感じを与えないでしょう。衝突も上手に避けられるし。
伊藤 確かにそうですね。シスターの書かれた本に、上を向いて息を吐く、というのがありましたが、あれ、いいですねえ。溜め息つくときって、ついうつむいてしまうけど、上を向いて大きく息を吐くと、胸も肩も開いて、腹筋に力が入って、次の一歩が出せますものね。
鈴木 生きているとモヤモヤが心に溜まるでしょ。「お金がなければダメだ」とか「あの人より評価されたい」とか、世の中の基準に振り回されたりしてね。そのモヤモヤに支配されないよう、息とともに空に向かって吐き出していかないと。
顔を上げることで、気分も上向きますから。深呼吸しながら外を歩いたりして、「私は生きているだけでいいんだ」と、まずは思いを巡らすといいのではないでしょうか。
伊藤 なるほど。
鈴木 もうひとつ、お勧めの習慣があります。ジュリア・キャメロンが書いた『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』というベストセラー本で提案されているのが、朝起きたら着替えたり歯を磨く前にノートを出して、なんでもいいから書くという「モーニングページ」の習慣です。
眠くて嫌だとか、今日も仕事に行くのがつらいとか、なんでもいいから、心に溜まっているモヤモヤを毎日書く。それを1週間、2週間、1ヵ月と続けると、不思議なことにモヤモヤが減ってなくなってくるんです。
伊藤 いいことを聞きました!