便利な物には飛びつかない
成員が、特定の基準から見て隔絶された階層に分断された社会。特に、所得・資産面での富裕層と貧困層の両極化と、世代を超えた階層の固定化が進んだ社会。
[補説]バブル経済崩壊後の不況で、中高年の雇用を守ることが若年層の雇用条件の悪化をまねき、世代間の生涯所得格差を広げた。また、産業界への規制緩和により、リスクを取って成功した者と、失敗した者やリスクを取らなかった者との格差も広がった。さらに、親の経済状態が子の教育機会に影響し、高い教育が好条件な就業機会につながるため、格差は世代を超えて継承されつつある。
出典:デジタル大辞泉
所:もうずいぶん昔の事になるんだけどさ、宅配便とコンビニが始まった時に、私はそんな商売がうまくいくわけ無い! そもそもそんなに使わないよな~って思ったんだよね。ところがどうでしょう、今やすっかり暮らしに定着して、宅配便とかコンビニをやってる会社は大企業になっちゃった。
便利な時に使うのは良いよ、でもさ、自分の物くらい他人任せにしないで、持って行くもんでしょ。便利だからって、なんでもかんでもお構いなしに使うのは違うし、わきまえてない事にもなる。例えば、昔はお歳暮やお中元は、先輩や上司、お世話になってる人の都合を確かめて、相手先の家まで自分で持って行くのが礼儀だったんだよ。
編集部:昔はそうだったんですよね。だから、わざと石鹸とか油とか重いものを持って行くなんていう話しも聞いたことあります。
所:そうすると、相手も気を遣って、わざわざありがとうね、ちょっと上がっていって、お茶とかご飯でも食べていきなよ! っていう感じになって、お付き合いが深まるものだったの。それが今や、お歳暮やお中元も宅配便で送ってお終いでしょ?
私はいまだに目上の方に何か物を持って行くときには、自分で行くし、持って行けない時には、手紙を添えるとかしてますよ。それが礼儀ってもんです。だから、考えなしに便利なものに飛びつかない。そういう人が多いのが、今言われている『格差社会』を作っている原因です。