格差社会は義務を押し付ける
所:『格差社会』には、お金だけじゃなくて、みんなに『差』が無くて、同じように暮らさなきゃいけないんだ! っていう意味もあると思うんだよ。
編集部:“格差がある”社会というのと、“格差があってはいけない”社会っていう2つの意味での格差社会って言うことですよね。一個のルールを決めたら、何が何でもそうしなきゃいけないって言うのも、格差を作らない仕組みでもありますよね。
所:日本でバイクのヘルメットの着用義務って、今から50年以上前に決まったんだけど、その当時、全世界的にヘルメットの着用義務なんて無くて、すべて自己責任だったんだよ。当時誰かが、ヘルメットを被らせたほうが安全だから! って言い出して義務化されちゃったんだよ。日本ってさ、みんな同じにしようとする時、必ずこういう変な『義務』を作り出すんだよね。あのさ、ヘルメットは言われなくても被りますよ、大人なんだから。
アメリカなんか、今でもノーヘルOKの州がある。18歳位以下の子供はヘルメットを被らなきゃいけない、っていう決まりにはなってたりもするけどね。ヨーロッパじゃ、今でも原付きみたいな小排気量のバイクはノーヘルでOKとなってる国もあるんだよ。つまり、一律で義務化しちゃって、バイクで風を切る喜びは全面的に駄目! ちょこっと買い物でもノーヘルは駄目! っていう風にはしてないんだよね。