体がもつ治癒力を高める漢方の知恵

毎日の食事や生活を見直すのが先決! 加えてツボ刺激や漢方薬で体質改善を目指しましょう

甘いもの、香辛料、乳製品は控えめに

「チョコレートなどの甘味、唐辛子などの香辛料、タケノコ、山芋、餅などは肝を過剰に働かせ、血が首から上に上ったり流れが滞ったりする原因に。のぼせ、イライラ、花粉症などのアレルギーを悪化させます」(根本先生。以下同)

乳製品も、牛乳でお腹がゴロゴロする乳糖不耐体質の人には刺激物となるので控えましょう。

「肝機能を落ち着かせるには、アサリ、シジミ、ハマグリなど貝類がおすすめ。首や肩のこり、偏頭痛、のぼせと血流滞留改善には、長ネギとショウガを煮込んだスープに葛粉でとろみを加えて。鼻や目に症状の出る花粉症には、菊花茶やクコの実も効果的です」
× NG
チョコレート
香辛料、乳製品
タケノコ
山芋
〇 OK
肝機能を整えるアサリ、シジミ、ハマグリ
鼻炎、偏頭痛、首・肩のこりに長ネギ、ショウガ
鼻炎や目の充血に菊花茶、クコの実

 

冷えのぼせ、偏頭痛に足湯や漢方薬を

「血」が上ったり滞ったりすると、反対に手足など末梢が冷えて“冷えのぼせ”が起こり、偏頭痛や肩こりの原因になります。

湯船に45℃の湯を膝下の高さまで溜め、日本酒をコップ1杯加えて足湯に。上半身は厚着をして20 〜30分程度浸かると、汗をかいて痛みとこりの症状がやわらぎます。

「血の停滞によるのぼせと冷え、肝の異常によるイライラなどには、漢方薬の桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)がよく使われます」

 

首回りの冷えを予防しつつ、十分な睡眠をとる

「肝の不調に睡眠不足は大敵。睡眠時間は7時間をキープしましょう。深夜0時〜2時は最ものぼせやすい時間帯なので、夜更かしは厳禁です」

明け方、首元から冷気が忍び込むと血流が一気に滞り偏頭痛や肩こりの原因に。ベッドに入る時は、吸汗性のあるタオルをゆったりと首に巻いて。