「誰かが読む」という視点を忘れないように書く
まずは、読者の声に対して、同意できるのか、反対なのかなどを考えましょう。
あなたの意見はこれまでの経験に根ざしています。ですから、賛成・反対どちらの場合でも、過去の情報を記憶から引き出して整理することになります。このプロセスで、短期記憶力が鍛えられていくのです。
そして、なぜそう思ったのかなど、文章に盛り込むことを考えていきます。ここで、基礎思考力が鍛えられます。
文章を書いたあと、内容に矛盾がないか、誤って伝わらないかないかなどを、慎重にチェックすると、注意力の強化にも役立ちます。
自分では論理的に書けたと思っても、冷静になって第三者としての視点で読み返すと、説得力のない感情的な文章になっていたということは、プロでもしばしば起こることです。
家族に文章を読んでもらうのもいいと思います。それは恥ずかしい……という人でも、誰かが読むという視点は忘れないように書いてください。
読者投稿欄ではなく、記事の感想文を書いてもいいでしょう。
その日の新聞記事を読んで、印象的だったニュースについての感想を文章にまとめることも、効果的な脳活になります。
うまく書けたと思えたときには実際に投稿してみるのもよいでしょう。読者投稿欄は、投稿者が多いのでなかなか掲載されませんが、毎日読んでいる新聞に、自分の書いた文章が載ったときは、感動するはずです。
そんな成功体験があると、自信もつき、意欲も高まります。
※本稿は『最近、「あれ」「それ」が増えてきた人のための70歳からの脳が老けない新聞の読み方』(アスコム)の一部を再編集したものです。
『最近、「あれ」「それ」が増えてきた人のための70歳からの脳が老けない新聞の読み方』(著:石川久/アスコム)
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