時代を動かすカリスマ的な存在だった

蓮如の成功の秘訣は、「正しく教えを伝える」という原点に腰を据えたうえで、従来の仏教の枠にとらわれない柔軟な発想と、時代の流れを読む鋭い感覚にありました。彼の布教スタイルは、まさに現代のインフルエンサーのようでした。

また、我が国初の寺内町(じないちょう)である吉崎御坊(よしざきごぼう)に集まった人々は、「自利利他」という仏法精神に基づいた商いを行い、のちのちにも大きな影響を与えました。

『10人の東洋哲学者が教える ありのままでいる練習』(著:筬島正夫/SBクリエイティブ)

蓮如は、単なる僧侶を超えた影響力を持ち、時代を動かすカリスマ的な存在でした。法然や親鸞が築いた思想を、広く世に知らしめた彼の功績は計り知れません。

もし現代に蓮如がいたならば、きっとSNSを駆使し、ユーチューブやインスタグラムなどで大きな影響力を持つインフルエンサーになっていたことでしょう。

彼の生き方からは、時代を超えた普遍的なリーダーシップと影響力の本質を学べます。