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社会とのつながり

クリスティン:内向的な人たちは社会とのつながりが弱いように思うのですが、ガーデニングや読書に喜びを感じる人は、あまり幸せでない老後を送ることになるのでしょうか?

ローラ:そんなことはありません。前提として、世のなかには外向的な人よりも内向的な人のほうが多いんですよ。アメリカ文化は外向的であることをよしとする傾向があります。友人がたくさんいて、しょっちゅうパーティーへ行く人のほうが幸せで、そうでない人はあまり幸せでないと考えたがる。

外向的な人と内向的な人の差に関する研究によって、外向的な人は人に囲まれているほうが元気になり、内向的な人は人に囲まれていると疲れやすいことがわかっています。内向的な人は他人が嫌いなわけではないし、誰かと一緒にいることが苦痛なわけでもありません。ただ疲れてしまうんです。

私も大きな研究会議などへ出かけて1日じゅう人と話すことがあります。それはいいんです。楽しめます。でもその日の終わりにはへとへとになってしまう。ホテルの部屋に戻ってベッドに倒れ込み、ルームサービスを頼んで、朝まで誰とも話さずゆっくりしたいと思ってしまいます。

ところが同じような会議に出席しても《やあ、これは楽しいぞ。もっとたくさんの人に会いたいなあ》と感じる人もいるわけです。

とはいえ一定の条件下で、外向性、つまり社交的であることが、内向性よりも優位だと証明されているわけではありません。完全に孤立して、気にかけてくれる人がひとりもいないとしたらそれは生きにくいでしょうが、それは内向的であることとはまた別の問題です。