名物檸檬餅を探しに

まず目指すは、一福堂老店。

乃云がお土産に買ってきた檸檬餅、お店の名前は書いてないけれど、きっとここだろうと当たりをつけておいたお店です(P179「長崎カステラとレモンケーキ。紙バッグに印刷されたロゴは、台中市街にある二軒の老舗菓子店のものだった。」)。

実際、楊さんにお目にかかったときにお伺いしたら、正解でした!

一福堂老店
一福堂老店

名物の檸檬餅と、これまた名物らしい龍香餅(さくさくのパイのような生地の中に、緑豆餡が入った焼き菓子)を幾つか購入。後日いただいた檸檬餅は、残念ながら猛暑でアイシングがでろでろになってしまっていましたが、台湾らしい軽やかな甘酸っぱさ。龍香餅もコクのある餡とバターの香りが絶妙で、飲むように食べちゃった。

お店を出ると、ちょうどお昼時。Googleマップのレビューを丹念に読んで選んだのは、潤餅/春捲 の屋台。潤餅は薄い小麦の皮に様々な具を巻いた、台湾のブリトーのような食べ物です。

『四維街』でも「豆干 (ドウガン)〔脱水した固豆腐〕の千切り、皮蛋(ピーダン)の細切り、茹でたさやいんげんとキャベツの細切り、茹でたもやし、椎茸と細切り肉の炒め、茹でエビ、薄切りにしたカラスミ、薄く切った紅糟肉 (ホンザオロウ)〔紅麹に漬けて揚げた豚肉〕、薬味に香菜(シァンツァイ)とにんにくの芽、ほかに酸菜 (スワンツァイ)〔発酵させた白菜の漬物〕、菜脯(ツァイプー)〔干しダイコンの漬物〕、油麺(ヨウミェン)〔中華麺〕と、花生糖(ホワセンタン)〔砂糖入り砕きピーナッツ〕、そして大皿に山と盛られた潤餅の皮」(P185)ととても具だくさん、みんなが各自好きな具を巻いて食べるのは、日本の手巻き寿司みたいかも。もちもちの皮に包まれた各種具の食感と味をまとめるのは、甘いピーナッツの粉。ちょっとびっくりする組み合わせだけれど、これがなんともハマるんです。