(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
多くの企業では、新入社員に向けて「どのように(How)」仕事をするのかが細かく書かれた業務マニュアルが用意されています。しかし、帝国ホテルの教育システムを構築した経験を持つ大野加奈さんは、「『How to』だけを教えても、素晴らしいサービスを提供できる人は育たない」と語ります。そこで今回は、大野さんの著書『サービスを言語化する』から抜粋し、人材育成のヒントをご紹介します。

外発的動機と内発的動機の違い

人のモチベーションには、外発的動機と内発的動機があります。

外発的動機とは、報酬や評価、処罰の回避など、外部からの刺激によって生まれるものです。一方、内発的動機とは、その活動自体に面白さや意味を見出すことで生まれる、内側からのエネルギーです。

短期的な成果を求める場合は外発的動機も有効ですが、持続的な高いパフォーマンスを発揮するためには内発的動機が不可欠です。

特に「おもてなし」のような心を込めたサービスにおいては、内発的動機なくして真の品質は実現できません。