「余裕あるセカンドライフ」を送れる人は意外と多い

確かに、高齢者(特に75〜84歳)の貧困率はほかの世代より高いことはわかっています。そういう人たちの存在を無視したりせず、社会が手を差し伸べることはもちろん必要でしょう。

しかし、当然ながら、シニア世代がみんな貧困に苦しんでいるわけではありません。

(写真提供:Photo AC)

現在の65〜75歳くらいの世代(1950〜1960年頃生まれ)は、厚生年金の加入期間が比較的長く、給料水準もバブル期を経験した世代として高かった傾向があります。

さらに、多くの企業では退職金制度や企業年金制度もまだ機能していたため、年金に加えてある程度の企業年金収入がある人もいます。

もちろんごく一部ではありますが、厚生年金と基礎年金で月30万円に迫り、企業年金を合わせて40万円以上受け取っている「年金の超勝ち組」も実際にかなりの数で存在します。