木星は「ガスの惑星」

8個のきょうだい惑星にはそれぞれ個性があります。

たとえば、太陽系で一番大きな惑星は、5番目の軌道をまわる木星です。木星は、大きさ(直径)が地球の11個分もある巨大な惑星です。時期によっては夜空でとても明るく輝いていることがあります。

『夜、寝る前に読みたい宇宙の話』(著:野田祥代/草思社)

地球と違って木星には表面に陸がないため、山も谷もありません。岩の地球に対して、木星は分厚い「ガスの惑星」なのです。

表面には、陸の代わりに大きなガスの嵐がつくる、縞や渦の複雑な模様があります。木星はゾクッとするような、禍々しくも美しい巨大惑星です。

ほかにも地球とは違うところがあります。

地球はだいたい24時間で一回転(自転)しますが、木星はたったの10時間。地球の自転の半分足らずの時間で、その巨体をひとまわりさせているのです。

さらに、地球の衛星が月ひとつなのに対して、木星は70個以上(※1)。

木星の衛星のうち、小型の天体望遠鏡でも見える4つの目立った衛星を、発見者の名前にちなんで「ガリレオ衛星」といいます。そのひとつ、「ガニメデ」というイカツイ名前の衛星(※2)は、太陽系で一番大きな衛星で、惑星である水星よりも大きな天体です。