冥王星はなくなったの?

ところで、私が子どもの頃は、8個目の海王星の後ろに冥王星の「冥」があったのですが、今は入っていません。

「冥王星はなくなったの?」と、不思議そうに、そしてなぜか少し心配そうに質問してくれる人がたまにいるのですが、消えたわけではなく別グループに入ることになっただけです。

(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

もともと冥王星のキャラクターがほかの惑星と少し違っていたことに加え、観測の技術が発達してくわしく調べていくと、冥王星に似た天体がほかにも見つかり始めました。

そこで国際天文学連合(※3)という研究者の世界組織が、2006年に惑星の定義をあらためてきちんと決めることにしました。そして、冥王星のような天体は新しくつくった「準惑星」というグループに入ることになったのです。

第9惑星だった「冥」が惑星ではなくなったのは、人がつくったルールの話だったのですね。

私たちのいる太陽系は、第8惑星の海王星よりさらに遠く、太陽と海王星の距離(約45億km)の何千倍も外まで続いていると考えられています。

その太陽系も、ぽつんと宇宙に浮かんでいるわけではありません。