茶道は完璧を目指すものではない

茶道を始めるのに、特別な準備や知識は必要ありません。茶碗がなくても、お気に入りのマグカップがあれば大丈夫。

まずは、抹茶と茶筅を手に入れてみましょう。どちらもデパートやネットなどで購入できます。和菓子は、なければチョコレートやビスケットでもかまいません。

『一日5分で自分をリセットする ひとり茶道』(著:竹田理絵/青春出版社)

茶道は、完璧を目指すものではありません。できることを、できる範囲で、心を込めてやる。それがなにより大切にされる世界です。

一服のお茶を丁寧に点ててみる。お菓子をゆっくり味わってみる。お湯の音に耳を澄ませ、お茶碗の温かさを感じてみる。それだけで、もう立派な茶道の入り口に立っているのです。

千利休の教えにもあります。「まずは自分にできることから始めなさい」と。道具が揃っていなくてもいい、覚えていない作法があってもいい、今あるものを大切にし、心を込めて向き合えば、それが茶の湯です。